
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
地殻中の元素存在比における鉄の順位(酸素・ケイ素・アルミニウムに次いで4番目)、鉄鉱石を高炉でコークスにより還元して銑鉄を得る製錬方法、銑鉄1000kgの製造に必要な鉄鉱石の質量を求める問題。化学量論計算が必要。
地殻中の元素存在比における鉄の順位(ア)、鉄の製錬が行われる設備(イ)、鉄鉱石をコークスで処理する反応の種類(ウ)、銑鉄1000kgを製造するのに必要な鉄鉱石の最低質量(エ)を問う問題。
① ア: 地殻の存在比は酸素>ケイ素>アルミニウム>鉄。イ・ウ: 鉄は高炉でコークスにより還元。エ: Fe₂O₃中の鉄の割合=112÷160=0.7
② 1000÷0.7≒1429kg(2857は約2倍。鉄が鉱石の半分以上を占めるので2000kgを超えることはない)
③ アルミニウム・高炉・還元・1429(①)
地殻中の元素の存在比は酸素・ケイ素・アルミニウム・鉄の順に大きく、鉄はアルミニウムに次いで4番目である。鉄の製錬は鉄鉱石(Fe2O3)・石灰石・コークスを原料として高炉で行われ、高炉内で鉄鉱石をコークスによって還元することで銑鉄(Fe)を得る。化学量論的には、Fe2O3(モル質量=2×56+3×16=160)に含まれる鉄の質量の割合は112/160=0.7であるため、銑鉄(Fe)1000kgを得るのに必要な鉄鉱石(Fe2O3)の質量は1000÷0.7≒1429kgとなる。したがってア=アルミニウム、イ=高炉、ウ=還元、エ=1429の組合せである①が正しい。
■ 鉄鉱石に含まれる鉄の割合
Fe₂O₃は、鉄Fe(原子量56)2個と酸素O(原子量16)3個でできています。1個分の質量の比で考えると、全体は56×2+16×3=160、そのうち鉄は112なので、鉄の割合は112÷160=0.7(70%)です。
■ 必要な鉄鉱石の量
鉄鉱石の70%が鉄なので、鉄1000kgを得るには、鉄鉱石が1000÷0.7≒1429kg必要です。
地殻中の元素の存在比(クラーク数)は酸素・ケイ素・アルミニウム・鉄の順に大きいという順位を覚えておく。鉄の製錬(製鉄)は高炉でコークスによる還元反応によって行われ、必要な鉄鉱石の量はFe2O3中の鉄の質量比(この問題では70%)を用いて化学量論的に計算できる。
キーワード: 鉄の製錬、高炉、還元、材料・化学・バイオ