令和4年度 I-4-3

科目: 基礎科目 / 分野: 材料・化学・バイオ / 年度: 令和4年度

I-4-3 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

ニッケルの金属材料としての分類(レアメタル)、鋼板への片面めっきに必要なニッケルの質量、めっき鋼板におけるニッケルの質量百分率を計算する問題。密度・体積・質量の関係を用いた計算が必要。

解説

この問題で問われていること

ニッケルの金属材料としての分類(ア)、幅0.50m・長さ1.0mの鋼板に厚さ10μmの片面ニッケルめっきを施すために必要なニッケルの質量(イ)、そのめっき鋼板におけるニッケルの質量百分率(ウ)を求める問題。

解き方

① ア: ニッケルはレアメタル。質量=体積×密度。めっきと鋼板は面積が同じなので、質量の比は「厚さ×密度」の比
② イ: 0.50×1.0×(10×10⁻⁶)m³×8.9×10³=4.5×10⁻²kg。ウ: 0.010×8.9=0.089、0.60×7.9=4.74 → 0.089÷(0.089+4.74)≒1.8%
③ レアメタル・4.5×10⁻²・1.8(①)

正解が正しい理由

ニッケルは経済産業省の分類でレアメタルに分類される金属である(ア=レアメタル)。めっき部分の体積は0.50m×1.0m×10×10⁻⁶m=5.0×10⁻⁶m³であり、ニッケルの密度8.9×10³kg/m³を掛けると質量は5.0×10⁻⁶×8.9×10³=4.5×10⁻²kgとなる(イ=4.5×10⁻²)。鋼板部分の質量は、体積0.50×1.0×0.60×10⁻³=3.0×10⁻⁴m³に密度7.9×10³kg/m³を掛けて約2.37kgとなる。ニッケルの質量百分率は0.045/(0.045+2.37)×100≒1.8%となる(ウ=1.8)。したがってア=レアメタル、イ=4.5×10⁻²、ウ=1.8の組合せである①が正しい。

この問題で必要な基礎

■ 単位の直し方
μ(マイクロ)は100万分の1(10⁻⁶)、m(ミリ)は1000分の1(10⁻³)を表します。したがって10μm=10×10⁻⁶m、0.60mm=0.60×10⁻³mです。計算の前に長さを全てm(メートル)にそろえます。

■ 質量と質量百分率
質量=体積×密度、体積=幅×長さ×厚さです。質量百分率は、ニッケルの質量÷(ニッケル+鋼板の質量)×100で求めます。

各選択肢について

覚えるべきポイント

ニッケルは日本の分類でレアメタルに位置付けられる金属である。めっきのような薄膜の質量は「体積(面積×厚さ)×密度」で計算でき、質量百分率は「対象の質量÷全体の質量×100」で求められる。単位の換算(μm→m、mm→mなど)を正確に行うことが計算のポイントである。

キーワード: レアメタル、ニッケルめっき、質量百分率、材料・化学・バイオ