令和5年度 I-4-3

科目: 基礎科目 / 分野: 材料・化学・バイオ / 年度: 令和5年度

I-4-3 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

常温での純鉄(α-Fe)の結晶構造、磁性の種類、同じ磁性を示す金属、γ-Feへの相変態に伴う体積変化についての空欄補充問題。

解説

この問題で問われていること

常温での固体の純鉄(α-Fe)の結晶構造(ア)、示す磁性の種類(イ)、同じ磁性を常温で示す金属(ウ)、加熱によりγ-Feへ相変態する際に伴う体積変化(エ)を問う問題。

解き方

① 常温の鉄(α-Fe)=体心立方・強磁性。常温で強磁性の金属=鉄・コバルト・ニッケル。加熱で面心立方(γ-Fe)になると、より密に詰まるので体積は収縮する
② ア=体心立方・イ=強磁性で①③。エ=収縮
③ ③

正解が正しい理由

常温での純鉄(α-Fe)は体心立方構造を取り、強磁性を示す。常温で強磁性を示す代表的な金属として、鉄のほかにコバルトやニッケルが知られている(クロムは強磁性ではない)。純鉄を加熱してγ-Fe(面心立方構造)へ相変態すると、面心立方構造は体心立方構造より原子の充填率が高い(密に詰まる)ため、体積は収縮する。したがってア=体心立方、イ=強磁性、ウ=コバルト、エ=収縮の組合せである③が正しい。

各選択肢について

覚えるべきポイント

常温の純鉄(α-Fe)は体心立方構造で強磁性を示し、加熱するとγ-Fe(面心立方構造、充填率が高い)に相変態して体積が収縮するという性質は、鉄鋼の熱処理を理解する上での基礎知識である。常温で強磁性を示す金属は鉄・コバルト・ニッケルの3つが代表的である点も覚えておく。

キーワード: α-Fe、結晶構造、強磁性、材料・化学・バイオ