
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
常温での純鉄(α-Fe)の結晶構造、磁性の種類、同じ磁性を示す金属、γ-Feへの相変態に伴う体積変化についての空欄補充問題。
常温での固体の純鉄(α-Fe)の結晶構造(ア)、示す磁性の種類(イ)、同じ磁性を常温で示す金属(ウ)、加熱によりγ-Feへ相変態する際に伴う体積変化(エ)を問う問題。
① 常温の鉄(α-Fe)=体心立方・強磁性。常温で強磁性の金属=鉄・コバルト・ニッケル。加熱で面心立方(γ-Fe)になると、より密に詰まるので体積は収縮する
② ア=体心立方・イ=強磁性で①③。エ=収縮
③ ③
常温での純鉄(α-Fe)は体心立方構造を取り、強磁性を示す。常温で強磁性を示す代表的な金属として、鉄のほかにコバルトやニッケルが知られている(クロムは強磁性ではない)。純鉄を加熱してγ-Fe(面心立方構造)へ相変態すると、面心立方構造は体心立方構造より原子の充填率が高い(密に詰まる)ため、体積は収縮する。したがってア=体心立方、イ=強磁性、ウ=コバルト、エ=収縮の組合せである③が正しい。
常温の純鉄(α-Fe)は体心立方構造で強磁性を示し、加熱するとγ-Fe(面心立方構造、充填率が高い)に相変態して体積が収縮するという性質は、鉄鋼の熱処理を理解する上での基礎知識である。常温で強磁性を示す金属は鉄・コバルト・ニッケルの3つが代表的である点も覚えておく。
キーワード: α-Fe、結晶構造、強磁性、材料・化学・バイオ