
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法の3段階(DNAの熱変性、プライマーのアニーリング、伸長反応)に関する記述の正誤を判定する問題。アニーリング温度、伸長反応時間、増幅産物へのプライマー配列の含有、DNAポリメラーゼの耐熱性についての知識が必要。
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)法の3段階(熱変性・アニーリング・伸長反応)に関する5つの記述のうち、最も適切なものを選ぶ問題。
① PCRの3段階: 熱変性(加熱で2本鎖の水素結合を切って1本鎖に)→アニーリング(プライマーが結合)→伸長(耐熱性DNAポリメラーゼで合成)
② ①温度を上げると非特異的結合は減る、②長い配列ほど伸長時間は長く、③プライマーは増幅産物に含まれる、④耐熱性の高い酵素が必要
③ ⑤
PCR法の熱変性の段階では、2本鎖DNAを構成する塩基間の水素結合を加熱によって切断し、1本鎖DNAに解離させる。したがって「DNAの熱変性では、2本鎖DNAの水素結合を切断して1本鎖DNAに解離させるために加熱を行う」とする⑤の記述は、PCR法の基本原理と一致しており、これが正答である。
PCR法は(1)熱変性(2本鎖を1本鎖に解離)、(2)アニーリング(プライマーの結合、温度が低いほど非特異的結合が起こりやすい)、(3)伸長反応(耐熱性DNAポリメラーゼによる新生鎖合成、配列が長いほど時間が必要)という3段階からなり、各段階の温度・時間の設定根拠を正しく理解しておくことが重要である。
キーワード: PCR法、DNA熱変性、アニーリング、材料・化学・バイオ