令和5年度 I-5-6

科目: 基礎科目 / 分野: 環境・エネルギー・技術 / 年度: 令和5年度

I-5-6 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

望遠鏡と土星の環、量子力学とトランジスター、電磁波とレーダー、原子核分裂と原子力発電、ウイルスの発見とワクチン接種という、科学的発見と技術的応用の前後関係についての記述の正誤を判定する問題。

解説

この問題で問われていること

科学的発見と技術的応用の前後関係を示す5つの記述のうち、実際の歴史的順序と一致しない不適切なものを選ぶ問題。

解き方

① 科学と技術の順番: ワクチン(種痘1796年)は、ウイルスの発見(1892年)より前に経験的に始まった。ほかは望遠鏡→土星の環、量子力学→トランジスタ、電磁波の確認→レーダー、核分裂の発見→原子力発電
② ⑤は「ウイルス発見の後にワクチン」としていて順番が逆
③ ⑤

正解が正しい理由

種痘(天然痘ワクチン)は1796年にエドワード・ジェンナーによって開発され広く接種が始まったが、ウイルスという存在そのものが科学的に発見されたのは1892年のイワノフスキーによるタバコモザイクウイルスの発見以降であり、さらに電子顕微鏡によってウイルスの実体が可視化されたのは1930年代である。つまりワクチン接種は、ウイルスが何であるかが科学的に解明されるよりも先に、経験的な手法として実用化されていた。したがって「ウイルスが発見されたのちにワクチン接種が始まった」とする⑤の記述は、実際の歴史的順序(ワクチン接種が先、ウイルスの発見が後)と逆であり誤りであり、これが正答(不適切なもの)である。

各選択肢について

覚えるべきポイント

科学と技術の関係は必ずしも「科学的発見が先、技術的応用が後」という一方向とは限らない。ワクチンのように、原因となる病原体(ウイルス)の正体が科学的に解明されるよりも前に、経験的な観察や試行錯誤に基づいて実用化された技術も存在する点に注意する。

キーワード: 科学史、技術史、ワクチン、環境・エネルギー・技術

出題履歴

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