
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
IPネットワークの経路制御(ルーティング)に関する記述の正誤を判定する問題。リンク状態型ルーティングプロトコルと距離ベクトル型ルーティングプロトコルの違いについての知識が必要。
IPネットワークの経路制御に関する5つの記述のうち、最も不適切なものを選ぶ問題。リンク状態型・距離ベクトル型それぞれのルーティングプロトコルの動作の違いが問われている。
① ルーティングの2方式: リンク状態型(OSPF・IS-IS)=網全体の地図(トポロジ)を持って最短経路を計算、距離ベクトル型(RIP)=隣から聞いた距離だけで次の転送先を決める(全体の地図は持たない)
② ②は「どちらもトポロジを把握する」としており、距離ベクトル型には当てはまらない
③ ②
リンク状態型ルーティングプロトコル(OSPFやIS-ISなど)は、各ルータがリンクの状態情報を広告し合ってネットワーク全体のトポロジのデータベースを持ち、そこから最短経路計算(ダイクストラ法)で経路表を作る(RFC 2328: 各ルータが自律システムのトポロジを記述したデータベースを保持し、そこから自身を根とする最短経路木を構築する)。一方、距離ベクトル型(RIPなど)は、隣接ノード間で宛先までの距離(メトリック)の情報だけを交換する方式(RFC 2453)で、各ノードはネットワーク全体のトポロジを把握せず、隣接ノードから聞いた距離をもとに次ホップを決める。したがって「どちらのタイプでもノードはネットワークトポロジを把握して経路を決定する」とする②が最も不適切である。
リンク状態型はネットワーク全体のトポロジ情報を各ノードが保持して最短経路計算を行うのに対し、距離ベクトル型は隣接ノードとの距離情報のみをもとに経路を決定し、全体のトポロジは把握しない、という違いを区別して覚えておく。
キーワード: ルーティング、リンク状態型、距離ベクトル型、情報・論理