
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
TCPのふくそう制御(輻輳制御)における、スロースタートフェーズと輻輳回避フェーズの動作、タイムアウト時の挙動に関する記述のうち、最も不適切なものを選ぶ問題。
TCPのふくそう制御(輻輳制御)に関する5つの記述のうち、最も不適切なものを選ぶ問題。スロースタートフェーズ・輻輳回避フェーズそれぞれでの輻輳ウィンドウの増加の仕方や、タイムアウト発生時の挙動が問われている。
① TCPのふくそう制御: スロースタート=ACKごとに1セグメント増やす → 1往復で倍々(指数的)に増える。しきい値を超えたらふくそう回避=1往復で1セグメント(線形)
② ③はスロースタートなのに「線形的に増加」としている
③ ③
③は、ACK受信のたびに輻輳ウィンドウを最大セグメント長だけ増やす段階(スロースタートフェーズ)の増加の仕方を「線形的に増加」と説明しているが、実際には1RTT(ラウンドトリップタイム)の間に送信された複数のセグメントそれぞれのACKごとに1MSSずつ増加するため、1RTTあたりで見ると輻輳ウィンドウはほぼ倍増する、すなわち指数関数的に増加する。「線形的に増加」という説明が誤りであり、これが最も不適切な記述として正答となる。
スロースタートフェーズは輻輳ウィンドウが指数関数的に増加する段階、輻輳回避フェーズはしきい値到達後に線形的に増加する段階、という違いを正確に区別する。「線形」と「指数関数的」の取り違えが典型的な誤答パターンになっている。
キーワード: TCP、ふくそう制御、輻輳制御、スロースタート、情報・論理