
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
日本の科学技術基本計画(第2期〜第6期)における特徴的な内容(ELSIへの取組、社会の中の科学技術、総合知、Society 5.0、東日本大震災からの復興)を年代の古い順に並べる問題。
1995年制定の科学技術基本法(2020年改正で科学技術・イノベーション基本法に改称)に基づく第2期から第6期までの科学技術基本計画それぞれの特徴的な内容(ア)〜(オ)を、年代の古い順に並べる問題。
① 科学技術基本計画の各期のキーワード: 第2期=社会のための・社会の中の科学技術、第3期=倫理的・法的・社会的課題、第4期=東日本大震災からの復興、第5期=Society 5.0、第6期=総合知
② 最後が第6期(ウ)なのは④⑤。最初が第2期(イ)なのは④
③ イ→ア→オ→エ→ウ(④)
各基本計画の本文(内閣府公表資料)を確認すると、(イ)「社会のための、社会の中の科学技術」という観点と「科学技術と社会との間の双方向のコミュニケーションのための条件を整えることが不可欠」という記述は第2期基本計画(2001年度〜)の本文に明記されている。(ア)は第3期基本計画(2006年度〜)の章タイトル「科学技術が及ぼす倫理的・法的・社会的課題への責任ある取組」そのものであり、その直後に「ヒトに関するクローン技術等の生命倫理問題」「遺伝子組換え食品に対する不安」が並んで述べられている箇所と一致する(第2期にも生命倫理・クローン技術への言及はあるが、「倫理的・法的・社会的課題への責任ある取組」というまとまった章立てとクローン技術・遺伝子組換え食品の組合せは第3期に特徴的)。(オ)東日本大震災(2011年3月)からの復興と再生を目指すべき国の姿として掲げたのは第4期基本計画(2011年度〜)、(エ)「超スマート社会」の実現に向けた「Society 5.0」の提唱は第5期基本計画(2016年度〜)、(ウ)人文・社会科学と自然科学の融合による「総合知」の創出・活用は最新の第6期基本計画(2021年度〜、科学技術・イノベーション基本計画に改称)の特徴である。したがって年代順はイ→ア→オ→エ→ウとなり、④が正しい。
科学技術基本計画は5年ごとに第1期(1996年度〜)から第6期(2021年度〜)まで策定されており、各期の象徴的なキーワード(第2期=社会のための・社会の中の科学技術、第3期=倫理的・法的・社会的課題への責任ある取組、第4期=震災復興、第5期=Society 5.0、第6期=総合知)を年代とセットで覚えておくと、この種の並べ替え問題に対応しやすい。第2期・第3期はどちらも生命倫理やクローン技術に触れているため混同しやすいが、「倫理的・法的・社会的課題への責任ある取組」という章立てとクローン技術・遺伝子組換え食品の組合せは第3期に特徴的な記述である点に注意する。
キーワード: 科学技術基本計画、Society5.0、総合知、環境・エネルギー・技術