平成30年度 III-12

科目: 専門科目 / 分野: 情報工学部門 / 年度: 平成30年度

III-12 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

同次座標を使った画像のアフィン変換で、位置(x,y)を反時計回りに90度回転させた後、x軸正方向に+30ピクセル平行移動する変換行列を選ぶ問題。回転行列と平行移動行列の積を求める。

解説

この問題で問われていること

同次座標(3×3行列)で、回転と平行移動を合成した変換行列を求める問題。

解き方

① 行列を組み立てなくても、1つの点で確かめれば選べる。点(1, 0)は、反時計回りに90度回転で(0, 1)、x方向に30移動で(30, 1)
② 各選択肢に(1, 0, 1)を掛けると、①(1, 31)、②(30, 1)、③(0, −1)、④(0, 0)、⑤(31, 1)
③ (30, 1)になるのは②

正解が正しい理由

列ベクトル(x,y,1)に左から行列を掛ける表記では、反時計回りの90度回転は、R=[[0,−1,0],[1,0,0],[0,0,1]]、x軸正方向への+30の平行移動は、T=[[1,0,30],[0,1,0],[0,0,1]]。回転の後に平行移動するので、変換行列は、T×R=[[0,−1,30],[1,0,0],[0,0,1]]。したがって②が正しい。確認として、点(1,0)は、回転で(0,1)となり、平行移動で(30,1)となる。行列②を掛けると、(0×1+(−1)×0+30, 1×1+0+0)=(30,1)で一致する。

この問題で必要な基礎

■ 同次座標
平面上の点(x, y)に1を付け加えて(x, y, 1)の3つの数で表すと、回転だけでなく平行移動も、3×3の行列の掛け算で表せるようになります。3列目に書いた数が、平行移動の量になります。

■ 変換を続けて行うときの掛ける順番
点に左から行列を掛ける表し方では、先に行う変換の行列が右側(点に近い側)に来ます。「回転Rの後に平行移動T」なら、T×Rの順に掛けた行列が全体の変換になります。

各選択肢について

覚えるべきポイント

同次座標では、平行移動も行列の積で表せる。列ベクトル表記では、変換の適用順序と逆順に(右から左へ)行列を掛ける。回転(反時計回りθ)=[[cosθ,−sinθ],[sinθ,cosθ]]。

キーワード: アフィン変換、同次座標、回転行列、平行移動、変換行列、画像処理、情報工学部門