
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
組換えDNA技術について、大腸菌によるインスリン合成、PCRによる増幅、ゲノムライブラリーとcDNAライブラリーの違い、制限酵素EcoRIによる切断、ゲル電気泳動によるDNA断片の分離に関する記述から最も適切なものを選ぶ問題。
組換えDNA技術に関する5つの記述(インスリン合成の時期、PCRの増幅倍率、ゲノムライブラリーとcDNAライブラリー、制限酵素EcoRIの切断、ゲル電気泳動)のうち、最も適切なものを選ぶ問題。
① cDNAライブラリー=その組織で発現しているmRNAから作る(発現していない遺伝子は入らない)。ゲノムライブラリー=ゲノム全体
② ①インスリン合成は1970年代後半、②30回で約2³⁰倍、④断片の長さは「平均」約4⁶、⑤DNAは負に帯電していて陽極へ動く
③ ③
cDNAライブラリーは、組織で発現しているmRNAを逆転写して作られるDNAの集まりであり、その組織で発現していない遺伝子や、イントロンなどmRNAに含まれない領域は含まれない。一方、ゲノムライブラリーは生物のゲノムDNA全体を断片化して作るため、ある遺伝子の翻訳領域は、その遺伝子が組織で発現していなくても存在する。したがって、ある遺伝子の翻訳領域がゲノムライブラリーには存在するのに、同じ組織由来のcDNAライブラリーには存在しない場合があり、③が適切である。
cDNAライブラリーはmRNAを逆転写して作るので、その細胞・組織で発現している遺伝子のエキソン部分のみが含まれる。ゲノムライブラリーは全ゲノムを含む。またDNAは負に帯電しており電気泳動で陽極へ移動すること、PCRは2のn乗倍に増幅することなど、組換えDNA技術の基本事項を押さえる。
キーワード: 組換えDNA、PCR、cDNAライブラリー、制限酵素、ゲル電気泳動、材料・化学・バイオ