令和2年度 I-4-4

科目: 基礎科目 / 分野: 材料・化学・バイオ / 年度: 令和2年度

I-4-4 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

アルミニウムの面心立方構造における単位胞中の原子数、配位数、単位胞の一辺の長さaと原子半径Rの関係式を求める問題。面心立方構造の幾何学的な性質の理解が必要。

解説

この問題で問われていること

アルミニウムの面心立方構造について、単位胞に含まれる原子の数(ア)、配位数(イ)、単位胞の一辺の長さaと原子半径Rの関係式(ウ)を求める問題。

解き方

① 面心立方: 単位胞の原子数4、配位数12、面の対角線で原子が接する(a√2=4R)。体心立方(2個、8、a√3=4R)と区別する
② a=4R/√2=2√2R
③ ア4・イ12・ウa=2√2R(⑤)

正解が正しい理由

面心立方構造の単位胞には、各頂点の原子(8個の頂点×1/8=1個分)と各面の中心の原子(6面×1/2=3個分)を合わせて4個の原子が含まれる(ア=4)。面心立方構造の配位数(最近接原子の数)は12である(イ=12)。単位胞の面において、面の対角線上で頂点の原子と面心の原子が接しているため、面の対角線の長さ(a√2)が原子半径4個分(4R)に等しくなる。したがってa√2=4Rより、a=4R/√2=2√2Rとなる(ウ)。以上よりア=4、イ=12、ウ=a=2√2Rの組合せである⑤が正しい。

この問題で必要な基礎

■ 単位胞に含まれる原子の数え方
単位胞(立方体)の頂点にある原子は、隣り合う8つの単位胞で共有されているので、1つの単位胞には1/8個分しか属しません。面の中心にある原子は2つの単位胞で共有されているので1/2個分です。面心立方構造では、頂点8個×1/8=1個分、面の中心6個×1/2=3個分で、合計4個です。

■ 配位数
配位数は、1つの原子に最も近い位置で接している原子の数です。

■ 面の対角線の長さ
一辺aの正方形の対角線の長さは、三平方の定理からa√2です。面心立方構造では、この対角線上に原子が並んで接していて、原子の半径4個分(4R)がちょうど対角線の長さになります。

各選択肢について

覚えるべきポイント

面心立方構造(FCC)は単位胞に4原子を含み配位数12、体心立方構造(BCC)は単位胞に2原子を含み配位数8であるという違いを区別しておく。単位胞の一辺の長さと原子半径の関係は、原子同士が接する方向(面心立方では面の対角線、体心立方では立方体の対角線)に着目して幾何学的に導出する。

キーワード: 面心立方構造、配位数、単位胞、材料・化学・バイオ

出題履歴

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