
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
日本学術会議の声明「科学者の行動規範について」(平成18年決定、平成25年改訂)について、科学者の定義、正直・誠実な行動、研究成果の悪用可能性と公表、不正行為防止の環境整備に関する(ア)〜(エ)の記述の正誤の組合せを選ぶ問題。
「科学者の行動規範」に関する4つの記述(ア〜エ)の正誤の組合せを選ぶ問題。
① 科学者の行動規範: 正直・誠実、公正な研究環境の確立も責務。研究成果が意図に反して悪用される可能性があるときは、研究の実施や公表の仕方を慎重に判断する
② ウ「悪用の可能性があっても速やかに積極的に公表」が×
③ ○○×○(④)
(ア)「科学者」とは、所属する機関に関わらず、人文・社会科学から自然科学までを包含するすべての学術分野において、新たな知識を生み出す活動、あるいは科学的な知識の利活用に従事する研究者、専門職業者を意味する。正しい(○)。(イ)科学者は、常に正直、誠実に行動し、自らの専門知識・能力・技芸の維持向上に努め、科学研究によって生み出される知の正確さや正当性を科学的に示す最善の努力を払う。正しい(○)。(ウ)科学者は、研究成果が科学者自身の意図に反して悪用される可能性がある場合には、社会の発展に寄与すると判断されても、速やかに公表するのではなく、その研究の実施、成果の公表の仕方等について慎重に判断する。「速やかに研究の実施、成果の公表を積極的に行う」は誤り(×)。(エ)科学者は、責任ある研究の実施と不正行為の防止を可能にする公正な環境の確立・維持も自らの重要な責務であることを自覚し、研究環境の質的向上、不正行為抑止の教育啓発に継続的に取組む。正しい(○)。したがってア○、イ○、ウ×、エ○の④が正しい。
科学者の行動規範では、研究成果が意図に反して悪用される可能性がある場合、実施や公表について慎重に判断する。公正な研究環境の確立・維持や不正行為防止の教育啓発も科学者の責務である。
キーワード: 科学者の行動規範、日本学術会議、研究不正、デュアルユース、研究倫理、適性科目