
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
労働安全衛生法における安全とリスクについて、リスクアセスメントの定義、調査対象の範囲、危険性・有害性の特定、リスク低減措置の優先順位と暫定措置に関する(ア)〜(エ)の記述の正誤の組合せを選ぶ問題。
労働安全衛生法におけるリスクアセスメントなどに関する4つの記述(ア〜エ)の正誤の組合せを選ぶ問題。
① リスクアセスメント: 危険性・有害性を特定→重篤度と可能性でリスクを見積もり→優先度を決めて低減措置→記録。明らかに軽微なものは対象外でよい。疲労などの付加的影響も考える。重大なリスクは暫定措置を直ちに
② (ア)〜(エ)はいずれも指針どおり
③ すべて○(⑤)
(ア)リスクアセスメントは、作業における危険性又は有害性を特定し、労働災害の重篤度と発生可能性の度合いを組合せてリスクを見積もり、リスクの大きさに基づいて対策の優先度を決めたうえで、リスクの除去又は低減の措置を検討し、その結果を記録する一連の手法であり、正しい。(イ)危険性又は有害性の調査等では、過去に労働災害が発生した作業、危険な事象が発生した作業等、労働者の就業に係る危険性又は有害性による負傷又は疾病の発生が合理的に予見可能であるものは調査等の対象となるが、平坦な通路における歩行等、明らかに軽微な負傷又は疾病しかもたらさないと予想されるものは、対象から除外して差し支えないとされており、正しい。(ウ)事業者は、作業標準等に基づき、危険性又は有害性を特定するために必要な単位で作業を洗い出し、あらかじめ定めた分類に則して危険性又は有害性を特定し、その特定にあたっては、労働者の疲労等の危険性又は有害性への付加的影響を考慮する。正しい。(エ)リスク低減措置の検討において、負担が労働災害防止効果と比較して大幅に大きく、著しく合理性を欠く場合を除き、可能な限り高い優先順位のリスク低減措置を実施する必要がある。また、死亡、後遺障害又は重篤な疾病をもたらすおそれのあるリスクに対して、適切なリスク低減措置の実施に時間を要する場合は、暫定的な措置を直ちに講ずるものとされており、正しい。したがってすべて○の⑤が正しい。
リスクアセスメントは、危険性・有害性の特定→リスクの見積り(重篤度×発生可能性)→優先度の設定→低減措置の検討・実施→記録、という流れで行う。低減措置は、より高い優先順位のもの(本質的な対策)を可能な限り実施し、重大なリスクには暫定的な措置を直ちに講ずる。
キーワード: リスクアセスメント、労働安全衛生法、リスク低減措置、危険性又は有害性、適性科目