平成28年度 I-3-5

科目: 基礎科目 / 分野: 解析 / 年度: 平成28年度

I-3-5 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

支持条件の異なる3つのはり(a)単純支持、(b)片持ち、(c)両端固定について、材料・断面・寸法が同じときの最も小さい固有振動数f_a、f_b、f_cの大小関係を求める問題。

解説

この問題で問われていること

材料・断面形状・寸法が同じで、支持条件だけが異なる(a)単純支持ばり、(b)片持ちばり、(c)両端固定ばりの1次固有振動数の大小関係を選ぶ問題。

解き方

① はりの固有振動数は、支持の拘束が強いほど大きい(片持ち<単純支持<両端固定)
② (b)片持ちは片側しか押さえないので最も小さく、(c)両端固定が最も大きい
③ f_b<f_a<f_c(①)

正解が正しい理由

はりの曲げ振動の1次固有振動数は、f=(λ²/2π)√(EI/(ρAL⁴))(λは支持条件で決まる係数)で表される。1次のλは、片持ちばり(b)が約1.875、単純支持ばり(a)がπ≒3.14、両端固定ばり(c)が約4.73である。固有振動数はλ²に比例するので、λ²は、片持ち約3.5、単純支持約9.9、両端固定約22.4となる。したがってf_b<f_a<f_cの①が正しい。拘束が強いほど、はりが振動しにくく、固有振動数が大きくなる。

この問題で必要な基礎

■ 図の支持記号の読み方
・三角形の記号(ピン・ローラー): その点は上下に動けないが、回転は自由
・壁に斜線(固定): 位置も回転も固定
・何もない端(自由): 位置も回転も自由
(a)は両端がピンとローラー(単純支持)、(b)は左端だけ固定で右端は自由(片持ち)、(c)は両端が固定です。

■ 拘束と固有振動数
はりの端をしっかり押さえるほど(拘束が強いほど)、はりは曲がりにくく、速く振動します。そのため、材料・断面・長さが同じなら、拘束が強いほど固有振動数は大きくなります。

各選択肢について

覚えるべきポイント

はりの固有振動数は、拘束が強いほど大きい。1次固有振動数の大きさは、片持ちばり(λ=1.875)<単純支持ばり(λ=π)<両端固定ばり(λ=4.73)の順となる。同じはりでも、支持条件で剛性が変わるためである。

キーワード: 固有振動数、はりの曲げ振動、支持条件、片持ちばり、解析