令和元年度(再試験) I-1-3

科目: 基礎科目 / 分野: 設計・計画 / 年度: 令和元年度(再試験)

I-1-3 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

システム信頼性解析の手法であるFTA(故障の木解析)図について、AND機能とOR機能の記号を読み分け、最下段の独立事象の発現確率から頂上事象Aの発現確率を計算する問題。

解説

この問題で問われていること

FTA図の各ゲート記号(記号a=AND、記号b=OR)を読み取り、最下段の独立な事象の発現確率から事象Aの発現確率に最も近い値を求める問題。

解き方

① ANDゲート=確率の積、ORゲート=1−(1−p)の積。図の下から順に合成する
② 左下OR: 1−0.9²=0.19、AND: 0.2²=0.04 → 左中段OR: 1−0.81×0.96=0.2224。右AND: 0.4²=0.16 → 頂上AND: 0.2224×0.16≒0.0356
③ 0.036(①)

正解が正しい理由

図の下段から順に計算する。左端のゲート(0.100, 0.100)は記号b(OR)で、P=1−(1−0.1)²=0.19。その隣のゲート(0.200, 0.200)は記号a(AND)で、P=0.2×0.2=0.04。この2つを束ねる左中段のゲートは記号b(OR)で、P=1−(1−0.19)(1−0.04)=1−0.81×0.96=0.2224。右側のゲート(0.400, 0.400)は記号a(AND)で、P=0.4×0.4=0.16。頂上のゲートは記号a(AND)なので、P(A)=0.2224×0.16≒0.0356となり、最も近い値は0.036の①である。

この問題で必要な基礎

■ ANDゲート(記号a)の確率は掛け算
下の事象が「全て同時に」起きたときだけ上の事象が起きるので、独立な事象なら確率は掛け算です(0.2と0.2なら0.2×0.2=0.04)。

■ ORゲート(記号b)の確率は「1−(起きない確率の掛け算)」
下の事象の「どれか1つでも」起きれば上の事象が起きます。上の事象が起きないのは、下の事象が全て起きないときだけなので、1−(1−0.1)×(1−0.1)=1−0.81=0.19のように計算します。単純に0.1+0.1と足すと、両方起きる場合を二重に数えてしまいます。

■ 計算の順番
図の一番下のゲートから順に確率を求め、その結果を上のゲートの入力として使っていきます。

各選択肢について

覚えるべきポイント

FTAではANDゲートは独立事象の確率の積、ORゲートは1−Π(1−p)で計算する。ゲート記号(a=AND、b=OR)を図から正確に読み取り、下段から順に確率を合成していく。

キーワード: FTA、故障の木解析、AND/OR、信頼性解析、設計・計画