
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
上端固定・ばね定数kのばねに質量mの質点をつり下げ、つり合い位置を中心に振幅aで調和振動させたとき、質点が最も下の位置にきたときにばねに蓄えられているエネルギーを求める問題。つり合い位置での初期伸びを考慮した弾性エネルギーの計算が必要。
上端固定・ばね定数kのばねに質量mの質点をつり下げ、つり合い位置を中心に振幅aで単振動させたとき、質点が最も下の位置(つり合い位置からaだけ下)にきた瞬間に、ばねに蓄えられている弾性エネルギーを求める問題。
① ばねのエネルギー=(1/2)k×(自然長からの伸び)²。つり合い位置で、ばねはすでにmg/k伸びている
② 最も下の位置での伸び=mg/k+a
③ (1/2)k(mg/k+a)²(④)
質点をつり下げたときのつり合い位置では、ばねの復元力mg/kに相当する分だけ、ばねは自然長からmg/k伸びている(mg=k×伸びより)。質点が最も下の位置にきたとき、つり合い位置からさらにaだけ下がっているため、このときのばねの自然長からの伸びの合計はmg/k+aとなる。ばねに蓄えられる弾性エネルギーは(1/2)×k×(伸び)²で計算できるため、(1/2)k(mg/k+a)²となる。したがって④が正しい。
■ ばねの伸びは「自然長」から測る
フックの法則(ばねの力=ばね定数k×伸び)の「伸び」は、何もつるしていないときの長さ(自然長)からの伸びです。
■ つり合い位置での伸び
質点が静止しているつり合い位置では、ばねが上に引く力k×(伸び)と、重力mgがつり合っています。そのため、つり合い位置でばねはすでに mg/k だけ伸びています。問題の振幅aは、このつり合い位置からの振れ幅です。
■ ばねのエネルギー
ばねに蓄えられるエネルギーは、(1/2)×k×(自然長からの伸び)² です。
つり下げられたばねの「つり合い位置」は、自然長からmg/kだけ伸びた位置にあるという点を見落とさないようにする。質点の位置(つり合い位置からの変位)だけでなく、自然長からの伸びの合計(mg/k+変位)を使ってばねの弾性エネルギー(1/2)k(伸び)²を計算する必要がある。
キーワード: 調和振動、ばねの弾性エネルギー、つり合い位置、解析