
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
将来の社会条件a, b, cの発生確率(70%, 20%, 10%)が与えられたとき、5つの施設計画案ア〜オの中で期待される価値(便益-費用)が最も大きくなる計画案を求める意思決定問題。期待値の計算が必要。
社会条件a(70%)・b(20%)・c(10%)の発生確率のもとで、5つの計画案ア〜オそれぞれの期待便益を計算し、建設費用を差し引いた期待価値(便益-費用)が最も大きくなる計画案を求める問題。
① 期待価値=Σ(発生確率×便益)−建設費用
② ア: 4.7−3=1.7、イ: 0.7×5+0.2×4+0.1×7=5.0 → 5.0−3=2.0、ウ: 4.0−3=1.0、エ: 5.5−4=1.5、オ: 6.2−6=0.2
③ イ(②)
各計画案の期待便益は0.7×a+0.2×b+0.1×cで計算できる。ア: 0.7×5+0.2×4+0.1×4=4.7、イ: 0.7×5+0.2×4+0.1×7=5.0、ウ: 0.7×3+0.2×6+0.1×7=4.0、エ: 0.7×6+0.2×5+0.1×3=5.5、オ: 0.7×7+0.2×4+0.1×5=6.2となる。これらから建設費用(ア3, イ3, ウ3, エ4, オ6)を引いた期待価値は、ア=1.7、イ=2.0、ウ=1.0、エ=1.5、オ=0.2となり、イの期待価値2.0が最も大きい。したがって②(イ)が正しい。
■ 期待値
期待値は、起こりうる結果それぞれに、その起こる確率を掛けて足し合わせたものです(「平均するとどのくらいになるか」の目安)。この問題では、社会条件a・b・cのそれぞれの便益に70%・20%・10%(0.7・0.2・0.1)を掛けて足すと、各計画案の期待便益になります。
不確実な将来の社会条件のもとで計画案を評価する際は、各条件の発生確率で重み付けした期待便益を計算し、そこから費用を差し引いた期待価値(期待純便益)を比較する。便益が最大の案が必ずしも期待価値が最大とは限らない(費用も考慮する必要がある)点に注意する。
キーワード: 期待値、意思決定、費用便益分析、設計・計画