
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
各要素の信頼度が0.7である3個の構成要素からなる2/3多数決冗長系(3個中2個以上が正常なら系が正常)の系全体の信頼度を計算する問題。二項分布による信頼度計算が必要。
各構成要素の信頼度が0.7である3個の同じ機能の構成要素からなる2/3多数決冗長系(3個中2個以上が正常に動作すれば系全体が正常)について、系全体の信頼度がどの範囲に含まれるかを求める問題。
① 2/3多数決系の信頼度=「3個とも正常」+「ちょうど2個が正常(3通り)」
② 0.7³=0.343、3×0.7²×0.3=0.441 → 0.343+0.441=0.784
③ 0.75以上0.8未満(④)
系が正常に動作するのは、3個の要素のうち2個以上が正常な場合である。各要素の故障は独立で、正常動作の確率(信頼度)はr=0.7なので、二項分布よりP(3個とも正常)=r³=0.7³=0.343、P(ちょうど2個正常)=3C2×r²×(1-r)=3×0.49×0.3=0.441となる。系の信頼度はこれらの和であるP(2個以上正常)=0.343+0.441=0.784となる。この値は0.75以上0.8未満の範囲に含まれるため、④が正しい。
■ 独立な出来事の確率は掛け算
各要素の故障が互いに独立なので、「Aが正常かつBが正常」のように複数の条件が同時に起こる確率は、それぞれの確率の掛け算で求められます。また、要素が故障している確率は1−0.7=0.3です。
■ 「3C2」とは
3個の中から2個を選ぶ選び方の数で、3C2=3です。「ちょうど2個が正常」になるのは、要素をA・B・Cとすると
・A正常・B正常・C故障: 0.7×0.7×0.3=0.147
・A正常・B故障・C正常: 0.7×0.3×0.7=0.147
・A故障・B正常・C正常: 0.3×0.7×0.7=0.147
の3通りで、どれも同じ確率なので合計は3×0.147=0.441です。正解の理由にある3C2×r²×(1−r)は、この計算をまとめて書いたものです。
n個中k個以上が正常なら系が正常という多数決冗長系の信頼度は、二項分布を用いてP(ちょうどk個正常)+P(ちょうどk+1個正常)+…+P(n個とも正常)の総和として計算できる。この問題のような2/3多数決系では、3個とも正常な場合とちょうど2個正常な場合の確率を合計すればよい。
キーワード: 信頼度、多数決冗長系、二項分布、設計・計画