
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
領域R(0≤x≤1, 0≤y≤√(1-x²))上でのxの重積分∬_R x dxdyの値を求める問題。置換積分を用いた計算が必要。
領域R: 0≤x≤1, 0≤y≤√(1-x²)における重積分∬_R x dxdyの値を求める問題。
① 領域は半径1の四分円。積分の順番を入れ替えると置換積分が要らない: 0≦y≦1、0≦x≦√(1−y²)
② 先にxで積分: [x²/2]=(1−y²)/2 → yで積分: (1/2)×(1−1/3)=1/3
③ 1/3(②)
yについて先に積分すると、∫_0^{√(1-x²)} dy = √(1-x²)となるため、∬_R x dxdy = ∫_0^1 x√(1-x²) dxとなる。ここでu=1-x²と置換すると、du=-2x dxよりx dx=-du/2であり、x=0のときu=1、x=1のときu=0となる。積分は(1/2)∫_0^1 √u du = (1/2)×[2/3 u^(3/2)]_0^1 = (1/2)×(2/3) = 1/3となる。したがって②が正しい。
■ 重積分の計算手順
重積分は、1つの変数ずつ内側から順に積分します。この問題では、xを固定するとyは0〜√(1−x²)の範囲を動くので、先にyで積分するとxだけの式が残り、それを0〜1でxについて積分します。
■ √uの積分
√u=u^(1/2)と書けます。uのn乗の積分は u^(n+1)÷(n+1) なので、n=1/2のとき u^(3/2)÷(3/2)=(2/3)u^(3/2) になります。
■ 置換したときの符号
x dx=−du/2 で、積分範囲は「u=1からu=0まで」になります。積分の上端と下端を入れ替えると符号が反転するので、−1/2のマイナスと打ち消し合い、(1/2)×(0から1までの√uの積分)になります。
積分領域が0≤y≤√(1-x²)のように上限が関数で与えられている場合は、まず内側の変数(この場合y)について先に積分してxだけの関数にしてから、残りの積分を計算する。√(1-x²)を含む積分は、u=1-x²のような置換積分を使うと計算しやすくなることが多い。
キーワード: 重積分、置換積分、解析