
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
弾性論における2次元近似(平面応力状態・平面ひずみ状態)の定義を問う問題。薄い平板と長い柱それぞれで、応力とひずみのどちらの成分が無視できるかを区別する知識が必要。
弾性論の2次元近似における「平面応力状態」と「平面ひずみ状態」それぞれの正しい定義を選ぶ問題。
① 薄い板 → 板厚方向の「応力」が0 → 平面応力状態。長い柱 → 長さ方向の「ひずみ」が0 → 平面ひずみ状態
② 「薄い板・応力・平面応力」「長い柱・ひずみ・平面ひずみ」の組がそろっている選択肢を探す。②⑤は長い柱で「応力」、③は呼び名が逆、④は薄い板で「ひずみ」
③ ①
①は、非常に薄い平板が面内荷重だけを受ける場合である。板の表裏面は自由表面(外力が作用しない)で、板が薄いため、板厚方向の応力成分は無視でき、これを平面応力状態という。一方、平面ひずみ状態は、長さ方向に十分長く、形状も荷重も長さ方向に一様な物体(問題文では、側面に長さ方向に一様な荷重を受ける非常に長い柱)について、断面内の変形が長さ方向の位置によらないため、長さ方向のひずみ成分を無視できる(ε_z=0とみなす)として、断面の2次元問題に置き換える近似である。このとき長さ方向の応力成分は0ではなく、ポアソン比を通じて生じる。したがって、薄い平板は応力成分を無視して平面応力状態、長い柱はひずみ成分を無視して平面ひずみ状態、という対応になっている①が正しい。
平面応力状態=薄い平板・面内荷重で、板厚方向の「応力」成分を無視する。平面ひずみ状態=長さ方向に十分長く、形状・荷重が一様な物体で、長さ方向の「ひずみ」成分を無視する(このとき長さ方向の応力は生じる)。「応力」と「ひずみ」、「〜応力状態」と「〜ひずみ状態」の取り違えが典型的な誤答パターン。
キーワード: 平面応力状態、平面ひずみ状態、弾性論、2次元近似、設計・計画