令和7年度 I-3-4

科目: 基礎科目 / 分野: 解析 / 年度: 令和7年度

I-3-4 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

両端固定された弾性体の棒に、支点からの距離が異なる位置に軸力Pが作用する場合の、両端の反力を求める不静定問題。力の釣り合いと変形適合条件(全体の伸びが0)を連立させる知識が必要。

解説

この問題で問われていること

全長5L(左端Aから長さL、右端Bまで長さ4L)の両端固定された一様な弾性体の棒の、左端からLの位置Cに力Pが作用するとき、支持点A・Bに生じる反力P_A、P_Bを求める問題。

解き方

① 両端固定の棒の反力は「力の点から遠い側の長さ÷全長」の割合で分かれ、向きは力と逆
② A側: 4L÷5L=4/5、B側: L÷5L=1/5
③ P_A=−4P/5、P_B=−P/5(②)

正解が正しい理由

力の釣り合いよりP_A+P_B+P=0。区間AC(長さL)には軸力P_A、区間CB(長さ4L)には軸力P_A+Pが生じる。棒は両端固定で全体の伸びが0になる変形適合条件より、P_A×L+(P_A+P)×4L=0。これを整理すると5L×P_A=-4L×Pとなり、P_A=-4P/5が得られる。力の釣り合い式からP_B=-P-P_A=-P+4P/5=-P/5となる。したがって②が正しい。

この問題で必要な基礎

■ 区間ごとの伸び
棒のある区間の伸びは、δ=(その区間を伝わる力)×(区間の長さ)÷(ヤング率×断面積)で求められます。この問題では材質も断面積も棒全体で同じなので、「力×長さ」だけを比べれば十分です。

■ 変形適合条件
両端が固定されているので、棒全体の長さは変わりません。つまり区間ACの伸びと区間CBの伸びを足すと0になります(一方が伸びた分、もう一方が縮む)。正解の理由にあるP_A×L+(P_A+P)×4L=0は、この条件を「力×長さ」で書いたものです。点Cでは外から力Pが加わるので、区間CBを伝わる力は区間ACより P だけ変わります。

各選択肢について

覚えるべきポイント

両端固定棒に軸力が作用する不静定問題では、(1)力の釣り合い式、(2)全体の伸びが0になる変形適合条件、の2式を連立させて解く。反力は力の作用点に近い側ほど大きな絶対値になる(本問では作用点に近いA側の反力が4/5P、遠いB側が1/5P)という直感とも整合する。

キーワード: 不静定問題、両端固定棒、反力、変形適合条件、解析