令和元年度(再試験) I-1-5

科目: 基礎科目 / 分野: 設計・計画 / 年度: 令和元年度(再試験)

I-1-5 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

安全率xの関数として、期待損失額(損傷確率×損失額)と製造コストの合計である総コストを表し、これを最小にする安全率を求める最適化問題。微分による極値の計算が必要。

解説

この問題で問われていること

損傷確率1/(1+4x)、損失額90億円、製造コスト10x億円という条件から総コストを安全率xの関数として表し、それを最小にするxを求める問題。

解き方

① 総コストを微分して0になる点が最小(選択肢を代入して比べてもよい)
② C(x)=90/(1+4x)+10x → C'=−360/(1+4x)²+10=0 → (1+4x)²=36、1+4x=6 → x=1.25(総コスト27.5億円。x=1.00は28.0、1.50は約27.9)
③ 1.25(②)

正解が正しい理由

総コストC(x)=90/(1+4x)+10x(億円)である。微分すると C'(x)=−360/(1+4x)²+10。C'(x)=0とおくと(1+4x)²=36、x≧1より1+4x=6、x=1.25となる。C''(x)=2880/(1+4x)³>0なので下に凸であり、x=1.25で最小となる。実際に各選択肢の値を代入すると、x=1.00で28.0、x=1.25で27.5、x=1.50で約27.86、x=1.75で約28.75、x=2.00で30.0(億円)となり、x=1.25が最小である。したがって②が正しい。

この問題で必要な基礎

■ 微分して0になる点が最小になる理由
グラフが下がってから上がる形のとき、一番低い点ではグラフの傾きがちょうど0になります。微分は傾きを表すので、「微分=0」となるxを探せば最小の点が見つかります。

■ 90/(1+4x)の微分
90/(1+4x)は90×(1+4x)の−1乗です。これを微分すると、90×(−1)×(1+4x)の−2乗に、かっこの中身(1+4x)の微分である4を掛けて、−360/(1+4x)²になります(かっこの中身の微分を掛けるのを忘れないこと)。10xの微分は10です。

各選択肢について

覚えるべきポイント

総コスト=期待損失額+製造コストのように、一方が増えると他方が減る関係(トレードオフ)がある最適化問題は、総コストを変数の関数として表し、微分して0となる点を求めて最小値を判定する。

キーワード: 安全率、期待損失額、総コスト最小化、微分、設計・計画

出題履歴

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