令和4年度 I-1-4

科目: 基礎科目 / 分野: 設計・計画 / 年度: 令和4年度

I-1-4 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

安全率xを変数とし、期待損失額(損傷確率×損失額)と製造コストの合計である総コストを最小にする安全率xの値を求める最適化問題。微分による極値の計算が必要。

解説

この問題で問われていること

安全率x(x>1)に対して、損傷が生じる確率1/(1+x)と損失額9億円から求まる期待損失額、および製造コストx億円の合計(総コスト)を最小にする安全率xの値を求める問題。

解き方

① 選択肢の値を総コスト9/(1+x)+xに代入して、最小のものを選ぶ(微分なら(1+x)²=9でも出る)
② x=2.0: 3+2=5.0、2.5: ≒5.07、3.0: 5.25、3.5: 5.5、4.0: 5.8
③ 2.0(①)

正解が正しい理由

総コストはC(x)=9/(1+x)+xと表される。これをxで微分してdC/dx=-9/(1+x)²+1とし、これを0とおくと(1+x)²=9となり、x>1(1+x>0)の条件からx=2が得られる。二階微分d²C/dx²=18/(1+x)³>0(x>-1で常に正)であることから、x=2は総コストを最小にする点である。したがって①が正しい。

この問題で必要な基礎

■ 微分して0になる点が最小になる理由
グラフが下がってから上がる形のとき、一番低い点ではグラフの傾きがちょうど0になります。微分は傾きを表すので、「微分=0」となるxを探せば最小の点が見つかります。

■ 9/(1+x)の微分
9/(1+x)は9×(1+x)の−1乗なので、微分すると9×(−1)×(1+x)の−2乗=−9/(1+x)²になります。xの微分は1です。これを0とおいて(1+x)²=9、x>1なので1+x=3、x=2となります。

各選択肢について

覚えるべきポイント

「期待損失額+製造コスト」のような合計コストを最小化する問題では、コストの式をパラメータで微分し、導関数が0になる点(かつ二階微分が正で最小値であることを確認)を求めるのが基本的な解法である。

キーワード: 安全率、期待損失額、最適化、設計・計画

出題履歴

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