
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
関数f(x,y)=x²+2xy+3y²の点(1,1)における勾配ベクトルgradfとその大きさ(最急勾配の大きさ)を求める問題。偏微分による勾配の計算とベクトルの大きさの計算が必要。
関数f(x,y)=x²+2xy+3y²の点(1,1)における勾配gradf=(∂f/∂x, ∂f/∂y)を求め、その大きさ(最急勾配の大きさ)‖gradf‖を計算する問題。
① 最急勾配の大きさ=√((∂f/∂x)²+(∂f/∂y)²)。偏微分は他の文字を定数とみなして微分
② ∂f/∂x=2x+2y=4、∂f/∂y=2x+6y=8 → √(16+64)=√80=4√5
③ 4√5(④)。②(4, 8)はベクトルそのもので、大きさではない
∂f/∂x=2x+2y、∂f/∂y=2x+6yである。点(1,1)を代入すると、∂f/∂x=2(1)+2(1)=4、∂f/∂y=2(1)+6(1)=8となり、gradf=(4,8)となる。この大きさは‖gradf‖=√(4²+8²)=√(16+64)=√80=4√5となる。したがって④が正しい。
■ 偏微分のやり方
∂f/∂xは「yを定数(ただの数)とみなして、xで微分する」ことです。f=x²+2xy+3y²なら
・x²をxで微分すると2x
・2xyはyを定数とみなすと「2y×x」なので、xで微分すると2y
・3y²はxを含まないので0
となり、∂f/∂x=2x+2yです。∂f/∂yも同様に、xを定数とみなしてyで微分します。
■ ベクトルの長さと√の簡単化
ベクトル(p, q)の長さは、三平方の定理と同じで√(p²+q²)です。√80は、80=16×5で16=4²なので、√80=4√5と書き直せます。
関数の勾配gradf=(∂f/∂x, ∂f/∂y)はベクトル量であり、「最急勾配の大きさ」を問われた場合は、そのベクトルの大きさ(ノルム)‖gradf‖=√((∂f/∂x)²+(∂f/∂y)²)を計算する必要がある。勾配ベクトル自体と、その大きさ(スカラー量)を混同しないよう注意する。
キーワード: 勾配、grad、最急勾配、解析