
出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」
技術士法第4章(技術士等の義務)の規定に照らして、顧客の指示、利害関係者の意見、登録部門以外の資質向上、業務領域の拡大、公益確保と守秘義務、技術士補の業務、秘密保持義務の存続に関する(ア)〜(キ)のうち適切なものの数を選ぶ問題。
技術士法第4章の規定に照らして適切な記述の個数を答える問題。
① 技術士法第4章の義務: 公益確保は顧客の利益・守秘より優先、判断は事実に基づき公正に、資質向上は業務に関する知識・技能(登録部門を含む)、技術士補は技術士の補助に限る、秘密保持は技術士等でなくなった後も続く
② ア(指示通り)・イ(差異はやむを得ない)・ウ(登録部門以外を重点)・オ(守秘優先)・カ(補が主体的に業務)・キ(退職後は制約なし)は×。適切なのはエの1つ
③ 1(②)
(ア)顧客の指示が如何なるものであっても指示通り実施しなければならないとするのは、公益確保の責務に反し不適切。(イ)利害関係のある第三者又は組織の意見を聞き、多少事実からの判断と差異があってもやむを得ないとするのは、判断の公正さを損なうもので不適切。(ウ)資質向上の責務は、業務に関して有する知識及び技能の水準を向上させることで、登録部門以外を重点的に向上させるとするのは不適切。(エ)技術は日々変化・進歩しており、技術士は名称表示している専門技術業務領域を能力開発することによって、業務領域を拡大することができる。適切。(オ)法は、秘密を漏らすことを『正当の理由がなく』する場合に禁じ(第45条)、公益を害することのないよう努める責務を定めている(第45条の2)。顧客の利益を理由に公益確保を後回しにして守秘義務を優先するという規定はなく、この記述は不適切。(カ)技術士補が、技術士に代わって主体的に業務を行うことはできず、不適切。(キ)秘密保持義務は、退職後(技術士等でなくなった後)も課されるため、不適切。適切なものはエの1つで、②が正しい。
技術士等の義務: 公益確保の責務(第45条の2)があり、顧客の指示や顧客の利益を理由にこれを後回しにしてよいという規定はなく、守秘義務も『正当の理由がなく』漏らすことの禁止であり、秘密保持義務は退職後も継続する。技術士補は技術士を補助する場合に限り業務を行える。資質向上の責務として、専門技術業務領域の能力開発により業務領域を拡大することもできる。
キーワード: 技術士法、技術士等の義務、公益確保、秘密保持義務、資質向上、技術士補、適性科目