令和6年度 I-1-5

科目: 基礎科目 / 分野: 設計・計画 / 年度: 令和6年度

I-1-5 問題画像

出典:公益社団法人 日本技術士会「技術士第一次試験 過去問題」

原料A・Bの使用量上限と生産ラインの稼働時間上限の制約のもとで、製品1・2の生産量を決定し利益を最大化する線形計画法の問題。

解説

この問題で問われていること

原料A(上限12kg)、原料B(上限15kg)、ライン稼働時間(上限7時間)の制約のもとで、製品1(利益300万円/kg)と製品2(利益200万円/kg)の生産量x1, x2を決め、利益300x1+200x2を最大化する線形計画問題。

解き方

① 利益が最大になるのは、制約の直線どうしの交点(頂点)のどれか。交点が他の制約も満たすかを必ず確認
② (5,0)→1,500、(4,3)→300×4+200×3=1,800、(2,5)→1,600、(0,6)→1,200。原料A・Bの交点(3.6,4.2)は稼働時間7.8時間>7時間で不可
③ 1,800万円(④)。⑤1,920万円は稼働時間の制約の見落とし

正解が正しい理由

制約条件は、原料A: x1+2x2≤12、原料B: 3x1+x2≤15、ライン稼働時間: x1+x2≤7、x1≥0, x2≥0である。実行可能領域の頂点は(0,0)、(5,0)〔原料B・x2=0の交点〕、(4,3)〔原料B・ライン稼働時間の交点〕、(2,5)〔原料A・ライン稼働時間の交点〕、(0,6)〔原料A・x1=0の交点〕の5点である。それぞれの利益を計算すると、(0,0)=0、(5,0)=1500、(4,3)=1800、(2,5)=1600、(0,6)=1200万円となり、(4,3)のとき利益が1800万円で最大となる。なお原料Aと原料Bの交点(3.6,4.2)は稼働時間が7.8時間となり上限7時間を超えるため実行可能領域に含まれない。したがって④が正しい。

この問題で必要な基礎

■ なぜ「頂点」を調べればよいのか
制約を全て満たす(x1, x2)の範囲は、グラフ上では直線で囲まれた多角形になります。利益300x1+200x2は、この範囲の中でどちらかの方向に進むほど増える一次式なので、最大になるのは多角形の角(頂点)のどれかです。そのため、頂点だけを調べれば足ります。

■ 頂点(交点)の求め方
2本の直線の交点は、2つの式を連立方程式として解けば求まります。例えば原料B(3x1+x2=15)とライン稼働時間(x1+x2=7)の交点は、上の式から下の式を引くと2x1=8なのでx1=4、これをx1+x2=7に入れてx2=3です。求めた交点が、他の制約(ここでは原料A: 4+2×3=10≦12)も満たしているかを必ず確認します。

各選択肢について

覚えるべきポイント

線形計画問題では、目的関数(利益)の最大値は実行可能領域の頂点(制約式同士の交点)のいずれかで達成される。各制約の交点を求めて、全ての制約を満たすか(実行可能性)を確認し、それぞれの頂点で目的関数を計算して比較するのが基本的な解法である。

キーワード: 線形計画法、最適化、制約条件、設計・計画

出題履歴

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